ヒアルロン酸注入の失敗とは?~不具合事象と合併症~注意点と対策~




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5.ヒアルロン酸注入の失敗とは?hyaluronic acid


代表的な不具合事象

  • .凸凹・ふくらみ
  • 2.ヒアルロン酸が透けて見える
  • 3.ほほの不自然なふくらみ変形
  • 4.注入前よりシワが目立つ

 


ほほの不自然なふくらみ変形 ~増加中

特に最近増加しているのが、「ほほの不自然なふくらみ変形」です。

原因

通常の注入方法によって、ほうれい線、マリオネット、下まぶた(中顔面)へのヒアルロン酸注入を続けているとそのうち生じます。

原因は、ヒアルロン酸がしわや溝に正確に注入出来ないために周囲に流れ、周囲がふくらんでいくためです。

数回注入してもシワは無くならないどころかかえって目立つようになり、なんとなく周囲がふくらんでどんどん変な顔に変化していきます(費用も増えます)。
ほほに多く注入して膨らますことを推奨する医師はいますが、基本的に日本人にはお勧めしません(ごく少量なら問題ありませんが)。


対策と治療

「ほほの不自然なふくらみ変形」が生じれば、

①ひどくなければそのまま吸収されるのを待つ
②待てなければ、ヒアルロニダーゼで溶解した後、ナノニードル注入を用いて少量のヒアルロン酸で形を整える

ナノニードル注入ですと、正確にシワや溝に注入し極力余分なヒアルロン酸を注入しないため、効果的で変形のリスクが少なく費用も少なくて済みます。



重篤な合併症


アレルギー・過敏症

ヒアルロン酸注入によるアレルギー・過敏症の発症は非常に少ないですが、ごくまれには経験します。
全身のアレルギー様の症状の報告はあまり見たことはありませんが、局所のアレルギーの報告は散見します。

<原因>
ヒアルロン酸そのものには抗原性はほぼ無いとされています。アレルギーや過敏症を起こすのは、合成の過程で加えられた添加物とされています。添加物の代表は架橋剤です。

美容医療で使用されるヒアルロン酸は、自然界に存在する細菌培養でつくられたヒアルロン酸を原料とします。そのままでは分子が小さくすぐに分解されて吸収されてしまうために、架橋剤を使用してヒアルロン酸同士をつなぎ合わせています。架橋剤は、全身麻酔で使われることがあるエーテルの一種で、アレルギー・過敏症の原因の一つとされています。ただし、優秀な製材では架橋剤はほぼ除去されており、ほんのわずかしか残っていません。

 

<対策>
アレルギーの頻度が非常に少ないとはいえ、自分が当たってしまえばお顔なだけに大変です。様々な物質にアレルギーがある方では、費用はかかっても注入するヒアルロン酸製材を用いてアレルギーテストを行う方が安心です。

ジュビダーム®ビスタウルトラは、この10年間で3000本くらいは注入していますが、まだ局所のアレルギーを経験していません。安全性もこの製剤を使い続ける理由の一つです。

 

血管塞栓

注入したヒアルロン酸によって眼の血管が詰まると重篤な視力障害を生じたり、鼻の血管が詰まると鼻の皮膚の一部が壊死したりします。 血管塞栓が起こると本当におおごとです。ですので、ヒアルロン酸注入の際には医師はかなり緊張して注入しています。

<どれくらいの確率で生じるのか?>
血管塞栓は非常に希な合併症とされています。しかし最近、経験が多い先生の注入で生じた患者さんの相談を受けましたので、考えられているより多く生じている可能性があります。

<発生機序>
ヒアルロン酸による血管塞栓がどのようにして生じるのかは諸説あります。

①血管内注入説
 
管の中に注射針が入ってしまって血管内にヒアルロン酸注入

②血管内侵入説
 
組織中に打たれたヒアルロン酸が、血管の破れたところから血管内に侵入

③血管炎説
 
血管の炎症により血管が詰まる


<血管塞栓の防止法>

✔1.注射針を血管に通さない様に注入

注射針の先が丸いマイクロカニューレ針ならば、血管を傷付けにくいため安全だろうと考えられていた時期もありましたが、実際はマイクロカニューレ針でも血管塞栓の報告は生じ続けていますので防止策の決め手にはなりません。実際のヒアルロン酸注入では、皮下を通る細い血管に注射針が入ってしまうことが非常に低い確率ながら生じてしまうと考えています。

2.愛護的でゆっくりとした注入

愛護的(組織に優しく)、緩徐(ゆっくり)な注入ならば血管塞栓のリスクが少ないという先生は多いです。理論的にはたとえ血管に針が入って血管内にヒアルロン酸が注入されたとしても、ごく少量ずつの注入であれば眼の動脈まで届かないことになります。ナノニードルによる微細注入はワンショットの注入量がごく少ないため、重要な血管が詰まるリスクは少ないと考えています。

✔3.少ない量の注入

ヒアルロン酸の合計注入量が多ければ、理論的には血管内に入り得るヒアルロン酸の量が増えます。すなわち、なるべく少ない注入量ですますことで、血管塞栓のリスクは下がると考えます。ナノニードルによる微細注入はヒアルロン酸の総注入量が少なくて済むので血管塞栓のリスクが減ります。

✔4
.デンジャーゾーンでは特に注意

血管塞栓を生じやすいとされる危ない部位(デンジャーゾーンがあります。代表的な部位は眼の周囲鼻翼の近くです。デンジャーゾーンの注入はなるべく避けたいところですが、どうしてもそこに注入しないとシワが改善しないことがあります。デンジャーゾーンでは特に細心の注意をもって少量ずつ注入します。



不具合事象が起こってしまったら?

注入されたヒアルロン酸は、ヒアルロニダーゼを注射することによって溶解することが可能です。ふくらみすぎてしまった時などは有効ですが、万能な薬ではありません。例えばヒアルロニダーゼが血管塞栓に有効なのかの医学的根拠はありません。

ヒアルロン酸注入は、万が一注入後に不具合事象が生じた場合に頼りにできる医師を探して注入を受けた方が良いでしょう。



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